フロムの港に上がり、すぐ右手側が、1940年に開通したフロム鉄道駅(正面赤屋根の建物)がありました。
今クルーズしてきた船と並んでフロム鉄道の駅舎を撮りました。
ようやくフロムに来て、雲が切れ、たちまちにして青空が広がりました、この青空はオスロ以来ですね。
何故かフィヨルドのクルーズの時は2日間とも雨模様だったのでが、それが残念でたまりません。
何度も言うようですが、青空と太陽は写真に彩り(色取り)をくれますね、とたんに鮮やかさが蘇ります。
午後からでもお天気になってラッキーです。
船の前の赤い汽車はこの港の前を遊覧して走っている観光用のチビッコ電動自動車です。 |
正面の赤い屋根がフロム鉄道の駅です |
記念碑と鉄道 |
「Flam」駅 |
その左上の写真は記念碑で、その後ろの車体がフロム山岳鉄道です。
右上はフロム駅でシンプルに「Flam」と駅名の看板が貼ってあります。
フロム鉄道に乗る前に、港の正面にある素敵なホテルで昼食を頂きました。
その後待ち合わせまでに時間があるので、駅に併設された広いショップで名産品や土産物を見ました。
フロム山岳鉄道は海抜2mから終点のミュールダール標高866mを一気に上ります。(下の図参照)
「フロム鉄道の旅」という案内書に8ヶ国語の説明があり、日本文も載っていて、各所で見える景色の写真も載っていました。
下はその案内書の絵図です。
左下がフロム駅で、右上がミュールダール駅で、乗車約1時間、20kmの距離を走行、20のトンネルを通過します。
「オスロとベルゲンを結ぶベルゲン線は1909年に開通した。ソグネフィヨルドを結ぶ支線を引いて交通網を整えようとフロム鉄道建設がはじまったのが1923年だ。蒸気機関車により暫定的に運転が始まったのが1940年8月1日で、電化されたのが1994年だ。」建設期間20年ということです。
「ミルダル丘陵から急勾配も斜面を下ってフロム渓谷の底まで引くことは、当時の建設技術では非常な困難を要することだった。急勾配の斜面を昇降するために軌道にはかなりの急勾配がついているし、急カーブを繰り返している。行程の8分の1までが55/1000の勾配になっている。1mに対して高低差18cmに相当する。」 |
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「フロム鉄道は世界一の楽しみが味わえる鉄道だ。ミルダルとフロムの市や層からはネルウェーの自然の中でも最も野生的でスケールある光景が楽しめる。深い山のくぼみに流れ落ちる川や、急勾配の斜面から吹き落ちる滝、さらに山頂付近に雪のかかった光景などに感激し、急な斜面の中でわずかな土地を利用した放牧地に感心する。低地では自然に溶け込んだフロム谷の果樹栽培を見て、アラウンドフィヨルドを鑑賞する。」(by 「フロム鉄道の旅」)
楽しみです。 |
フロム山岳鉄道の機関車 |
フロム鉄道車内 |
左上のダークグリーンの列車が、今到着したフロム山岳鉄道で、沢山のお客が降りてきました。
私たちはこの列車に乗りミュールダールまで上ります、確か10番という車両番号に指定されたので最後部の1つ手前まで行かなければいけません。(車両がいくつ連結しているか数えればよかったです、本には6両ぐらいとありました)
この長い列車が急勾配の急カーブを走るのですから、車窓の光景と共に楽しみです。
右上は車内の様子で、他の車両では若干立っている人もいました。
丸い天井も壁も木作りで温かみを感じます。
では「車窓の旅」の始まりです・・・(笑)
日本では名前が付くような滝が、こちらでは無数にあり、もちろん現地で名称も付いているでしょうが、珍しさも、すっかり見慣れてしまいました。(笑)
山の牧場(主に羊、たまに牛もあります)というのがところどころにあり、可愛い赤い家が点在していました。 |
滝がたくさんあります |
山間にある牧場と家 |
牧場になっています |
水量がたっぷりのショース滝 |
単線なので、ポイントでは停車し後部席の車掌さんが、前へ走って行き手動でポイントを切り替え、対向車をやり過ごしてから、またのぼります。
ミュルーダール(海抜886m)を目指して行きますが、1000m以上の山々は残雪に覆われていて素晴らしい景観です。
大きな滝・ショース滝が見えてきたと思ったら、列車は停止します、写真タイムかと思いカメラを構えると(右上写真)、皆さん列車を降ります。
5分間の停車で、見学タイムだそうですが、私たちの車両は後ろなので、皆さん前へ駆け出します。
川の上に木で組まれたデッキのようになっていて、カメラを構えると突然音楽が鳴り出します。
そこへ、女性、いやフルドラという妖精(森や湖の化身)が一人、砦のような石組みの上でダンスをします、しばらくするとまた一が、滝の中央の岩の上に立ち、踊り始めます。
下の写真に2人とも写っています、観光客も外人が多いので陽気ですから、やんやの喝采です。
滝音も凄いですが、しぶきが顔やカメラにかかります、音楽が鳴り止むと、出発時間なので、また急いで列車に戻ります。(笑)
自然の景観だけでも充分なのですが、5分間の思わぬパーフォマンスに意気(息が?)上がりました。(笑) |
ショース滝 |
ショース滝は海抜630mです、この上流にあるレイヌンガ湖(海抜767m)から流れてきて、落差93mだそうです。
この滝の横に、ショース滝発電所があり、このフロム鉄道の電源となっているそうです。
厳しい渓谷を上りつつ、トンネルを越えると、眼下にパノラマが展開したり、またトンネルを出たとたんに走る向きが変わっていたりと、変化に富んでいてダイナミックで、鉄道ファンには最高でしょう。
鉄道ファンでなくても一駅ずつ降りて景色を良く味わいながら鉄道の旅をゆっくりと楽しみたいと思いました。
これらのフィヨルドの渓谷美が、先にクルーズしてきた海に繋がっていくのだと思うと、自然の力技と神秘性を感じます。
美しい白樺並木越しに、雪山が見える景色は壮大です。(左下の写真) |
白樺林越しに見える雪山 |
連なる岩山 |
ただショース滝も凍るという冬の運行は大変でしょうね、雪崩のあともありました、相当な苦労があることと思います。 |
ベルゲン鉄道(ミュールダール駅にて乗り換え)
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ミュールダール駅に着いたフロム鉄道 |
ミュールダール駅からの景観 |
フロム駅から海抜886mにあるミュールダール駅まで1時間で到達です。
この駅は空気が澄み切っているので日差しが強いです、でも空気は冷えています。
景色を眺めるだけで、駅のほかにはなにもありません。
これまで乗ってきた鉄道はダークグリーンのフロム山岳鉄道でしたが、乗り換えるベルゲン鉄道は赤い色の車両です。
下の写真のラインの入った列車はオスロ行きで、手前の車線に入る電車を待っています、ラインのない赤色でした。 |
ベルゲン鉄道に乗り換えます |
右図のように、フロムからミュールダール間が山岳鉄道で、
フロム山岳鉄道はこの駅が終点です。
オスローベルゲン間を繋ぐベルゲン鉄道に乗り換えます。
私たちはヴォスまで行き、後はバスツアーでベルゲンに行きます。
反対側はオスロへ行く線で、ベルゲン鉄道最高地(1222m)のフィンセ駅があります。
乗り換えるまでに時間待ちの間にトイレを探し、また土産物を見て歩きました。(笑)
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ミュールダールを出発しました |
残雪の山並みと手前の虹に感激 |
VOSS駅 |
サッカー場 |
こちらの景色も素晴らしい渓谷美で、残雪の残る山々が幾重にも繰り返されパノラマのように広がります。
ただ、ヴォス行きの下りは、私たちと反対側の車窓に風光明媚な景色が展開することが多く、カメラは撮れず、眺めるだけで過ぎました。
右上の写真は窓際に寄せてもらって撮りました、渓谷の谷あいに虹があり、歓声があがりました。
左下の写真はベルゲン鉄道の途中駅のヴォス駅(VOSS)(40分間)で降り、ベルゲンまでバスに乗り換えて向かいました。
走り出して、左側にフィヨルドが見えると、その脇に緑の芝生のサッカー場が広がっていました。
様々なチームカラーのユニフォームの子供達が試合を行い、大勢の家族達が応援していました。
その中に昨日、クルーズ船で手を振って分かれた少年達の黄色いユニフォームが目に入りました。
それから慌ててカメラを構えたので、そのチームを写真に撮ることは出来ませんでした。
ラールダールで私たちは下船したのですが、彼らの目的地はヴォスだったのですね、バスに乗っていたのでグッドバッケンの港までクルーズ船で来たのでしょう。
スペインもそうでしたがノルウェーもサッカーが盛んなことがわかります。 |
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