「後世の人々が正気の沙汰ではないと思うほど巨大な聖堂を建てよう」というのが、1401年"まじめ”に決まり、モスクの跡地に、約100年後の1519年に完成しました。
スペイン最大、またヨーロッパの聖堂としては、ローマのサン・ピエトロ寺院、ロンドンのセント・ポール寺院につぐ世界第三の大きさのカテドラルです。
その大きさは奥行き116m、幅76mで、この幅広い特異な形はモスクの名残だそうです。 |
ヒラルダの塔 |
塔の鐘 |
上の大きい写真は、カテドラル(大聖堂)のファザードが見えています。
こちらが正面だと思いますが、普段は開けていないようで、ぐるっと回ると、ヒラルダの塔のところへ来ました。
高さ98mで、70mまでが12世紀末にイスラム教徒によりモスクのミナレット・尖塔として作られ、その後キリスト教徒により16世紀にその上にプラテレスコ様式の鐘楼が付け加えられました。
上の写真の丸い部分ですが、その先端に高さ4m、重さ1288kgのブロンズ製の女性の像があります。
この像は風を受けて回転する風見鶏の役割をしています、風見のことをヒラルダというのでこの名前がついたそうです。
ヒラルダの塔はセビリアのシンボルです。
まず空いているうちに塔に登ろうということで、四角い塔内に階段はなく、スロープで上りました。
というのも、鐘を突くため、馬に乗って上がるために階段ではなくスロープになっているそうです。
すべての窓に鐘が付いていて(右上の写真)、24個の鐘の音をこの位置で聞いたら、さそかし凄いでしょうね。(笑)
その塔から、町並みの写真を撮ってみました。 |
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ヒラルダの塔からの眺めです、カテドラルのドームや尖塔が見えます。
右のほうの真四角の肌色の建物はアルカサル(王室)と繋がっているインディアス古文書館です。
下の写真に写っているのはカテドラルの建物です。右下手前のグリーンがオレンジの中庭です。
一番上のタイトルの下の写真はこのオレンジの中庭から、オレンジの木越しにフりザードを撮ったものです。 |
聖堂の建物とオレンジの中庭が見えます
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やはり堂内は天井も高く、ステンドグラスや、キリストやマリア様の絵に金の装飾と、煌びやかでもあり荘厳でありました。 |
聖堂内の高い天井 |
祭壇 |
中央祭壇 |
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内陣の聖書の場面が彫刻された金色の木製の祭壇です。鍍金(金めっきのこと)されていますが、凄い金の量です。
一般の人は格子の外の椅子で礼拝を上げます。(写真撮影も格子の外からです)
内陣の両脇には聖歌隊の席があり、マホガニー材に豪華な彫刻が施してありました。
左下は立派な細工のあるパイプオルガンで、6000本ものパイプが使われています
この教会にはマリア像が多くあり、「世界の根本は聖家族」という意味があるそうです。 |
パイプオルガン |
ステンドグラス |
ステンドグラス・マリア像が中央に |
もう一つのこの教会の特徴はここがコロンブスの墓所だということです。
下の写真は、コロンブスの棺を四人の王達が担ぎ上げています。
その王というのは当時のスペインを構成していたレオン王国=一番前の右の王の服にラインの像、横は城が描かれているのでカスティーリャ王国、そして後方がナバーラ王国、アラゴン王国の4人の国王です。
上の白地図でピンク色に塗ったところです、コロンブスの新大陸の発見とイサベル女王の時期のグラダナ陥落とは同じ年代です。
国王に担がれるコロンブスとは凄いですね、コロンブスがスペイン国の発展に果たした功績の大きさが伺えるというものです。
その例の一つとして、金銀100万トン、全ヨーロッパの3倍分をスペインに運んだそうです。
棺の中にはコロンブスの遺灰が入っているそうです。 |
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アルカサルにインディアス古文書館(世界遺産) |
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上の写真はアルカサル(王城)です、中には入りませんでしたが、1350年に即位したペドロ1世はキリスト教徒の王なのに、スペイン各地からイスラム職人を呼び寄せ、アルハンブラ宮殿を彷彿とさせる宮殿を造ったそうです。
右上の写真は、カテドラルが横に見えますが、インディアス古文書館で新大陸の発見や征服当時の貴重な資料が保存され、コロンブス、マゼラン、メキシコ征服者のエルナン・コルテスの自筆文章もあるそうです。
観光馬車が走っています、雰囲気が出ますね。 |
サンタ・クルス街 |