Toledo


  古都トレド (世界遺産)
ラ・マンチャから北へ1時間、タホ川上流にあるトレドに、向かいました。
右はパンフレットの絵ですが、トレドはイベリア半島、そしてスペインのほぼ中央部にあり、カスティーリャ・ラ・マンチャ州の州都であり、トレド県の県都です。
標高529m、人口約7万500人のかつての首都で、1561年に首都がマドリッドに移るまで、政治、経済、の重要な拠点として繁栄しました。

紀元前から人が住んでおり、ローマ時代からの城塞都市で、560年西ゴート王国の首都となり、711年から400年にわたってイスラム教徒の支配下におかれました。
1085年のアルフォンソ6世の再征服後も、1492年のカトリック両王による追放令が出るまで、この町の経済を握っていたユダヤ人やイスラム教徒が居残り、キリスト教、ユダヤ教、イスラム教文化が混在しているのがこの町の特徴です。

タホ川
ラ・マンチャで大雨に合い、空には黒雲が覆っていたのですが、それも次第に晴れ間が見えるようになりました。
その雨を集めたのか、タホ川の水は濁っていましたが、日本の川とは違い、まったく護岸工事のされていない川幅は驚きでもあり、感激でもありました。

次第に見えてくる城壁や、家々に、それこそクレタ島出身のエル・グレコの愛した中世の都が、まもなく見れるとドキドキです。(笑)

東から流れてきたタホ川が大きな岩盤にさえぎられて南に迂回し、渓谷を削りながら西に流れる、その岩盤の上にある町がトレドで、独特の光景を見せてくれます。
私たちが着いたのは町の対岸の見晴らし台でした。
そこから眼下に飛び込んでくる光景には、息を呑むというか、時が止まってしまったように、時空を超えて飛び込んだ美しい世界に驚愕です。
全景が写真に出せないのが残念です。
丸い岩盤の上に町が広がっていて、その町並みが美しい、手前のタホ川の緑に映えて、三方を川に挟まれ、自然の要塞となり、まるでそこだけ空中都市のようです。

トレドの町並み
右側に目立つのが、アルカサル(王宮)です。

アルカサレル

カテドラル(大聖堂)

上の写真の中央に見えるのはカテドラルで、スペイン・カソリックの総本山です。
手前に赤く咲いているのが、アマポーラ(ひなげし)の花です。

右の絵が、エル・グレコの有名な「トレドの風景」です。
ギリシァのクレタ島で生まれたエル・グレコは30代半ばで仕事を求めてトレドに来て、亡くなるまでこの町で過ごします。
その40年間を過ごした家(アトリエ)が、16世紀の当時の様子に再現して公開されています。

左下の写真で、塔の見えるのがカテドラルで、その前は市庁舎です。
カテドラルの左側に見えるのはサンタ・マリア・ラ・フランカ教会です。
右下はアマポーラがこの地では咲き乱れています。

カテドラルとサンタ・マリア教会

アマポーラの花
カテドラル

フランス・ゴシック様式の大聖堂は、フェルナンド3世の命により、1226年からはじまり、1493年に完成ます。
こちらが正面ファザードです。

カテドラル正面

ファザードの聖人の彫刻・中央はマリア像

北側の「大時計の門
カテドラル内は撮影禁止のため写真はありませんが、88の柱で支えられた5身廊で、22の礼拝堂があるそうです。
またセビリアの大聖堂のように、格子の中に内陣があり、その脇の聖歌隊席の椅子にも細かい彫刻が施してありました。
グラナダのたたかいの絵だそうです。緻密なステンドグラスも綺麗でした。
また宝物庫にはイザベル女王の冠や聖体顕示台があり、聖具室にはエル・グレコの「聖衣剥奪」「十二使徒」などの絵画があり、美術館のようです。

カテドラルと塔

カテドラルと対峙して建つ市庁舎エル・グレコの息子の作です
カテドラルを後にして、サント・トメ教会へ向かいました。
その道中が、中世そのままの細い迷路のような道とこの地形から来る坂道ばかりの通りを歩きました。
14世紀のモサラベ様式の塔をもつ教会は14世紀に、オルガス伯爵が私財を投じて再建しました。
1588年のエル・グレコの傑作「オルガル伯爵の埋葬」が展示されています。
上下2部構成になっていて、下部はその伯爵の埋葬の様子で、実在の人物が描かれ、参列者の右から6人目がエル・グレコ本人で、手前の少年は彼の息子です。
上部は雲上のキリストと聖母マリアに、伯爵の魂が天使によって捧げられている場面が描かれています。
 
当時の雰囲気の残る坂道(教会付近)

エル・グレコの「オルガス伯爵の埋葬」(絵葉書)

みやげ物店

細い道は迷路のようです

サンマルティン橋

サンマルティン門
トレドはタホ川という自然の要塞に守られた街で、橋は西にあるこのサンマルティン橋と東のアルカサルの近くのアルカンタラ橋の二つしかありません。
当然要塞の門として、門を閉めれば一歩も先へも進ませない堅牢さで守っていました。


  夕食 ・他 
トレドは鉄製品、特に剣の生産で有名となり、現在でもナイフなど鉄器具の製造の中心地だそうです。
そして伝統工芸品としてダマスキナード(金銀を使った象眼細工)があり、そういうお店で実演もし、販売していました。

象眼の土産物品

象眼の緻密な細工をしています
夕飯(ホテルのレストランにて)
     
      温野菜                     サーモン料理                        リンゴ
室内はとても落ち着いた雰囲気です、カーテンを開けると、重厚な木作りで、古都トレドにお似合いです。
窓からの景色も世界遺産のなかということで、たっぷりトレドの雰囲気に浸ることが出来ました。


本日の世界遺産は、古都トレドの一つで、これまでの合計は七つです。



                                                                     

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